11年務めていた会社をやめて35歳から始めた旅の記録
2017年5月出発した旅のことを、記憶と記録を頼りにつづってみようと始めました。
書き方などはだんだん良くなるはず(笑)なので、見守っていただけると嬉しいです。
※途中、記憶違いや文章の構成的にフィクションが入るかもしれません。ご容赦ください。
巡った順序 → 日本 → (韓国) → ロシア → フィンランド → スウェーデン → デンマーク → ノルウェー → エストニア → ラトビア → リトアニア → ベラルーシ → ウクライナ → ポーランド → ドイツ → チェコ → オーストリア → スロバキア → ハンガリー → ルーマニア → モルドバ → (沿ドニエストル共和国) → モルドバ → 続く…
初めての方はコチラから → 11年務めていた会社をやめて35歳から始めた旅の記録と記憶
いよいよシベリア鉄道に乗車する当日。
モスクワまでの9288kmの列車の旅が始まります。
特に地方だと英語は通じないロシア。
親切な人ばかりで何かと助けてくれました。
DBSクルーズで出会った人たちとはここでお別れ。
別れがあったとは、また新しい出会いがあります。
うーん、旅っぽい。
日付:2017年5月24日(水)ロシアのウラジオストク
日付:2017年5月24日(水)
地域:ロシアのウラジオストク
天候:雨
のんびりチェックアウト
旅のルート、イルクーツクの件を決められないまま、朝になった。チェックアウトの時間は12時。今朝もスロースタートで11時前に起きになる。日本でもそうだったけれど、なかなか次を決められない、そんな癖が色濃くでる。ホテルでは、チェックアウトの時間、12時ギリギリまで滞在。チェックアウト時に、外国人滞在登録のコピーをもらった。よしよし。シベリア鉄道の発車時間までは、まだまだあるので荷物をホテルに預かってもらう。預かってもらうときでも、自分の持っているワイヤーロックで鍵をかけるものだから、係の人はちょっと呆れ気味。いいじゃないの、好きにさせてよ。
さて、ここからがちょっとアレ。ホテルのロビーで、スマホを使ってシベリア鉄道の等級をどうするか、悩んでた。2等列車にするか、3等列車にするか。これで、1時間半使う。かなり辛かった。決められないことに。結局、置いておいて、ウラン・ウデからイルクーツクまでの切符を買いに行く。ネットで事前に調べておいた、日付、列車番号、どこからどこまで、等級とベッドが上か下か、これをロシア語でメモしておく。
ウラジオストク駅でシベリア鉄道の切符を買う
ウラジオストク駅の建物の中に入るには、セキュリティチェックがあって、念入りにチェックされた。無事に通過したあと、チケット売り場へ。建物の出入口は2階で、チケット売り場は1階という、わかりにくかった。ロシアのおばさん(こちらでは、ジェーブシカ、というのがマナー。おばさんとおねえさんを混ぜた、まあいわゆる、おじょうさん、みたいなニュアンス)が指差して教えてくれる。
「カッサ(チケット売り場)はあっち」
3つあるうち、2つ空いていたチケットカウンターは、窓口ごとに人が並ぶので非効率。それぞれ、1、2人程度が並んでいた程度ですんでよかった。自分の番になって、チケットカウンターのジェーブシカに英語で話かける。も、英語が通じないことがわかると、予め用意していたさっきのメモをスッとだした。すると、何も問題なくチケットが買えた。ついでに、プリンターで印刷しておいたチケットを、ちゃんとした切符に交換してもらった。別にやらなくてもよかったみたいだけれど、鉄道にのるならやっぱり切符のほうがワクワクする。
で、終わればよかったんだけれど、一旦後ろに下がり、また悩み始める。そう、イルクーツクからモスクワへいく、列車を2等車にするか3等車にするかってやつ。で、決めました。もう一度並び直し。そしたら、おっさんが割り込んでくるし。をいをい、と言っても言葉が通じないこととアジア人でなめられたのか、効果なし。後ろの女性に英語が話せるか聞いてダメだったが、身振りで買うのを手伝ってくれた。また、前のおばさんは、何やらワーワー主張してやたら時間をくうし。
やっと自分の番。一応、3等車の座席が空いているかきくけれど、満席。で、2等車のチケットを買う。20000ルーブル(当時約40000円相当)。やっとシベリア鉄道のチケットが揃った。外に出たら雨。傘もなかったけれどひどくはなかったから歩いて、ウラジオストクにあるウラジオストク要塞博物館に向かう。昨日行ったビーチの近くにある戦時中の施設の博物館。
最後の散策:要塞博物館
Google マップで向かって、ちょっと迷ったところで雨がひどくなってきた。雨をしのげる場所があったから、雨宿り。このとき、他の男のアジア人とも一緒に雨宿り。このとき、顔を合わせたくらいで話はしなかったけれど、あとのシベリア鉄道で再開することに。
要塞博物館は、事前情報の100ルーブルから200ルーブルに値上がり。要塞の外側には、戦車や砲台。内側には、武器や歴史、写真付き説明などの展示物。雨はまだ降っていたから、まいったね。中国人の団体様と平日だからかロシア人の学生グループが見学にきてた。展示内容は、やっぱりロシア語でさっぱり。でも、狭く窓のない要塞内で長く生活しなくてはいけなかった、兵士はかなりのストレスだったんじゃないだろうか。日本ゆかりの品も置いてあって、(ロシアから見た)戦利品の刀など日本兵士が残した品の展示がある。
ホテルで荷物を受け取ってウラジオストク駅へ
ホテルに戻る。ライダーのFるさんがまだいた。腹ごしらえにホテルにある売店で冷めたパンピザを買って、話しかけた。どうもガーミンのカーナビが調子が悪く、これからガーミンショップに行くらしい。もう出発したものと思っていたから、偶然の再会は、やっぱり楽しい。自分の荷物を受け取って、チェックインやチェックアウトで対応してくれたホテルの男性に別れと感謝を伝えた。
「スパシーバ イ ダスヴィダーニャ(ありがとう、さようなら)」
「ええ、またぜひロシアに来てくださいね」
彼は、笑顔がいいし、丁寧でいい人だと思った。また、Fるさんにも別れを言ってウラジオストク駅の方へ。
シベリア鉄道のための買い出しへ
ロシアのシベリア鉄道では、基本食事はついていない。食堂車はあるけれど、とても高い(1000円は軽くいく)ので予め食料を持ち込むのが一般的。というわけで、駅近くのスーパーで買い出し。
大きめのスーパーに入ろうとしたところ、出入り口のところにいる警備の人に止められる。後ろのバックパックを指差して首を振る。つい忘れていたけれど、海外では大きな荷物をもったまま店の中に入ることはできない(また好まれない)。ロッカーもあるにはあるが、バックパックは大きすぎて入らないし。そうこうしていたら、近くの女性が助けてくれる。
「ちょっと、彼は旅行者なんだから。なんとかならないの」
「だめだめ、オレが怒られる」
なんてやりとりに見えた。結局はダメだったんだけれど、その助成の行為がとても嬉しかった。その女性にお礼をいって、店の外へ。
ウラジオストクについた日に、Kばさん、Sとうさんと一緒にいった小さな売店で、パンやハム、チーズなどを買った。また大きなお金しかないから小さいお金に両替。ついでにバナナも買った。とりあえずこんなもんか。
別れがあれば出会いがある(旅っぽい)
ウラジオストク駅で、シベリア鉄道に乗るため、また荷物チェックで駅にはいらないといけないのか、なんて考えてた。が、プラットフォームは駅の中に入らなくても直接行けてしまう構造になっている。だから、シベリア鉄道が入ってくるプラットフォームにいけばよかった。
ウラジオストク駅は、シベリア鉄道の終点の駅。ここには、終点キロポストがある。
9288 km
これは、モスクワからの距離を示している。日本は、南北約3000kmとされているから、日本が3つすっぽりはいっているわけ。これを作って管理しているロシアすげーって思った。
シベリア鉄道の終点キロポストで写真を撮っていたら、ノルウェーのご夫婦と出会い、またさっきのアジア人(香港の人だった)に再会。ノルウェーの人は、どうやら鉄道に詳しいみたいで、ディーゼル車と電車の違いをすぐに見てとれていたから。自分が、世界一周中だと伝えたら、ノルウェーに着たら連絡をくれるといい、っていってくれた。こういう一言がほんと嬉しくて信じられない。お互いの車両を伝えあって別れた。ご夫婦は、1等車に乗車する。このご夫婦は、ウラン・ウデ、イルクーツク、エカテリンブルグ、モスクワ、がルート。香港の人はまっすぐモスクワへいくそうだ。この偶然もすごい。
いよいよシベリア鉄道に乗車する。うわさの女性車掌さん。シベリア鉄道では、車両ごとに専属の車掌がいて、彼ら彼女らがここのボスだ。好かれたら快適な旅、嫌われたら…な旅、だとかそうでないとか。乗車時に切符を車掌さんに見せると、ベットの位置を教えてくれる。緊張しているのか、ベットを見つけられないでいたら、他の乗客が教えてくれた。車掌さんは、よくしてくれる。トイレの紙は、流してはいけない、とか、ベットは大丈夫ね、とかそんなふうなことを教えてくれた(ロシア語だから雰囲気で)。どうやら嫌われていないみたいでセーフ。こんどは、女性が食事を運んできた。ただ、自分の切符に食事がついているかわからなかった。
「食事ってついてるの?」
的なことをジェスチャーで伝える自分。
「ちょっとまってなさい」
的なことをいってかかりの女性はどこかへ行ってしまった。そしたらすぐに戻ってきて、お弁当をくれた。よかった、多少普通の夕飯にありつける。2等車の車両内は、子供連れが多かった。男の子も女の子も天使にみえる。
2等車は、4人部屋。事前の情報通り、部屋ごとのお付き合いになる。夜の1時くらいまでは、1人だけで過ごした。この間に、トイレでお湯がでるから身体もふいて、この車両は駅が近くてもトイレが使える。部屋もきれい。コンセントもある。快適。日記が溜まっていたから、ついているテーブルを独占できて、助かった。車窓の景色は美しくて、夕日は最高。すれちがう列車の車両が多いのは独特かもしれない。
最初にきた同室の人は、ロシア国鉄の人。仕事でハバロフスクへいくらしい。次の人達は夜遅く、2時をまわったあたりできたので挨拶程度でおわる。自分は、上の段にベットをとったから、そこで揺れる車両の中で日記を書き続けた。3時。今日もお疲れ様。
MTCのSIMは、スピードは安定しないけれど、どこでもつながる。2等車には、廊下にも電源がある。今日は遅くなったから、ノルウェーのご夫婦や香港の彼とは明日、会いにいこう。
補足
ホテル(宿)でもらう外国人滞在登録
ロシアでは、宿に宿泊をすると「滞在登録(レギストラーツィア)」の手続きが必要になる。これは、泊まる宿側が勝手にやってくれる。対応の仕方は、宿によってまちまちで、だいたいはチェックアウトのときに、滞在登録をした写し(半券)をもらう。
まちまち、というのは宿のよって宿泊日数が短いと手続きをやってくれないということ。1週間宿泊しないと手続きをしてくれなかったり、手続きに手数料をとるところもあった。
極稀に、出国時に写し(半券)の提出を求めら得ることがあるらしいが、自分は提出の必要はなかった。
シベリア鉄道のいろいろ
シベリア鉄道と一言でいっても、車両の新しさや等級でいろいろある。
古い車両だと、トイレが線路タレ流しのため、列車が駅に近づくとトイレに鍵がかかって使えなくなる。新しい車両だと大丈夫。
また、シベリア鉄道は、3等、2等、1等、の3種類の等級がある。3等は、大部屋、2等は4人部屋、1等は2人部屋になっている。3等は、3段ベッド、2等は2段ベッド。3等車は、大部屋で扉がないので、プライバシーはほぼなし。
シベリア鉄道の時刻表
シベリア鉄道の時刻表は、気をつけてみないといけない。
理由は「すべてモスクワ時刻で運行しているから」
ウラジオストク:UTC/GMT +10 時間
モスクワ:UTC/GMT +3 時間
と、このようにロシア国内でもかなりの時差が存在する。
例えば、シベリア鉄道で「ウラジオストク駅に10時発」
となっていたら、実際は「ウラジオストク駅を17時発」
が実際になる。
シベリア鉄道伝統の酒盛り
古いシベリア鉄道の記事を調べると、よく見る記事がある。
「シベリア鉄道では、ロシア人からウォッカを進められて、酒盛りがはじまる」
残念?なことに、自分が乗車した2017年のとき、すでにそれは法律が変わってできなくなっていた。シベリア鉄道車内でお酒を飲んではいけない(食堂車を除く)ようになったから。これ、車掌さんに見つかると怒られるやつです。
もちろん、隠れて飲んでいる人はいます(笑
ロシアの英語事情
ロシアでは、外国人相手の施設(ホテルなどの宿や空港)でなければ、あまり英語が通じない。通じないけれど、親切な人は多いので、困っていると何かと助けてくれようとする。だから、なんとかなることが多い。